転職の扉

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人事へ転職! 考えられるギャップについて

こんにちは!
コロナ禍の影響で「働き方改革」が一気に進んでいる企業も見受けられますが、
その裏で一時的に人事労務周りの仕事量が増えているのも現状です。
 
また労働人口の現象がこの先も続きますので人材の取り合いがより激しくなることも
周知の事実ですね。
 
元々人事の仕事をしておりましたので遣り甲斐や楽しさ、大変さなどすべて経験しました。辞めていった人事の仲間も数多く見てきました。
 
今回のブログでは人事に転職して感じる「ギャップ」についてお伝えします。
 

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そもそも人事ってなにやるの?

人事の仕事って「採用」がメインと思いきや実はそれ以外にも重要な項目があります。
・採用
・教育
労務・・・(給与計算、社保関係)
・人事制度企画立案・・・(社員の処遇を決定する際の基準となる評価制度や報酬制度の人事制度全般の企画立案)
 

採用の仕事とは

採用人事の最大のミッションは経営者から下りてくる「経営計画」に基づき
会社を発展させるためにはどのような人材が必要かを判断し「採用計画」を立て、
その計画に基づいて人材採用に向けて活動を始めます。
 
ここだけ聞くと簡単そうに見えますよね?そう考えている方は面接で落ちてしまうかもです。実はそんなに甘くありません。
 
◎仕事内容はざっとこんな感じです
・募集媒体の選定
・媒体社、人材紹介会社の各種対応
・応募者対応(NG対応、日程調整など)
・採用面接
・求人のヒアリング、管理
 

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ギャップ1(面接ができない)

人事になってどんどん面接して採用を成功させていくんだ!と思っている方も
多いと思いますが実は面接ってそんなにできません!
 
そもそも募集しても人が来ません!
 
私が所属していた会社は100名ほどのIT企業でしたが、求人媒体(ハローワークなんてもっとNG)に求人広告を出してもほどんど応募が来ないか、来ても求める条件外の方のエントリーで会う前に書類NGです。
(※セキュリティ領域ではトップシェアの商品もあり知名度はそこそこあります)
 
大手企業、ToC向けの有名なサービスを展開している企業、そもそも知名度のある会社などは別ですが日本にあるほとんどの会社は中小企業なんです。
 
転職活動を経験した方ならわかると思いますが、よくわからない中小企業を積極的に
受けよう!と考える方ってまだまだ少数です。
 
【各種データ】
・日本における会社の数ってざっと約380万社あるといわれていています
・そのうち上場会社は現時点で3,713社あります。
※大企業の割合が0.3%に対し中小企業が99.7%です

ギャップ2(結果が出るのに時間がかかる)

求人広告がダメなら人材紹介だと考えますが人材紹介会社に依頼しても
募集が来ないのがほとんどです。
なぜか!そもそもその会社の魅力の整理ができているか、打ち出し方の工夫はされているか、採用プロモーションがうまくまわっているか、など複合的な要素が絡みます。
「残業が多い」、「離職率が高い」、「ToBサービスで知名度がない」、「会社が地味」・・・
など採用できない理由を挙げればきりがないですがそれでも人事として採用活動をなんとか成功させなければいけないのです。
経営陣からは毎日のように進捗の確認&小言を言われ、現場からは人が足りないと悲鳴が上がるなど、実は常に板挟みなのも事実です。

ギャップ3(数字を求められる)

営業から人事を目指す方も多くいると思います、また事務系やその他専門職から
人事を目指される方もいると思いますが採用人事は実は「営業ばりに数字を追います」。
何人採用するという目標から逆算して日々の行動に落し込みをしていきますので、
これはまさに営業がやっていることとイコールですね。
ここを安易に考えていると大きなミスマッチに繋がりますのでご注意を!

ギャップ4(土日出勤の場合もある)

特に新卒採用に多いのですが会社説明会や各種イベントなどは土日にやる事が多く、また支店をいくつか出している企業ですと現地まで行って面接を行ったり、説明会を開催したりします。
もちろん振休はありますが土日絶対何が何でも休みたい方にはお勧めしませんね!

 

ギャップ5(夜遅くなることもしばしば)

先ほどもお伝えしましたが、長らく売り手市場が(求職者有利)続いていたので、
企業が候補者に合わせる風潮が当たり前となっておりました。
会社規模や業界にもよりますが、有効求人倍率が高い職種(ITエンジニア、施工管理、各種有資格者)の採用を行っている企業ですと平日昼間のみの面接だけでは採用目標を達成できないため、土日や20時スタートの面接を組むこともしばしばありこれが帰りが遅く原因のひとつとなっています。
 

ギャップ6(泥臭い)

数字を求められますので裏では泥臭いタスクも多いです。
面接の各種調整(社内、候補者)、面接後のフィードバック(社内、社外)、
各部署からのニーズの吸い上げ、他社とバッティングした際のクロージング・・・・

 

社内外の各種調整業務は特に大変で規模が大きくなればなるほどレポートラインが複雑になり採用までに様々な役職者に稟議を通さなければならず、先を見通す力を常に要求されます

ギャップ7(主役ではない)

営業職ですと、どこの会社でも花形の仕事で売上1位にでもなったもんなら、大勢の前で表彰されたり、すぐに職位が上がったりと遣り甲斐は嫌というほど感じますし、分かりやすいです。
一方人事は主役になれません。採用人事に決定権はあまりありません。
書類通過の基準設定は人事が音頭をとるものの現場が決めますし、面接も人事と現場が入り現場の担当が採りたいと言った人をなんとなくの理由で無下に不採用にすることもできません。
陰の立役者、プロデューサーに徹することができる人が活躍するひとつの鍵です!
 

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まとめ

ここまで人事に転職した際の感じるギャップについてまとめましたが、要は「決意」なんです!人事は非常に遣り甲斐があります。その方の人生を背負う訳ですから数字しか見えない人事は当然だめですし、また数字を達成できない人事も当然評価はされません。

 

ですが人事として「歩んでいくんだ」という決意が無ければ恐らく失敗してしまうでしょう。そんな甘い仕事でもないですしキラキラもしていません!